受動態とは「~される」という受け身の形をとっている文のことをいい、
be動詞+過去分詞
で表されます。
The novel was written by her.(その小説は彼女によって書かれた。)
主語The novel(小説)がwritten(書かれた)ということですね。
受動態のときはby~というふうに「~によって」という表現が多く使われます。
「by~」は省略されることもよくあります。
★TOEIC英文法攻略ルール25:目的語を取れないなら受動態にできない
受動態では目的語をとることができる形で動詞を使わなければなりません。すなわち、「他動詞」または「自動詞+前置詞」の形です。
writeは目的語をとることができる動詞ですから、受動態にしても何も問題がないわけですね。
The novel was written by her.
を能動態の文で表すと、
She wrote the novel(彼女はその小説を書いた。)
となります。
この2つの文は「小説が彼女に書かれた」と「彼女が小説を書いた」という表裏一体の関係といっていいでしょう。能動態の目的語が受動態のときは主語になるという形です。
今のは目的語を1つしかとらない動詞の例でしたが、今度は目的語を2つ取れる動詞の例を見てみましょう。
The pen was given to me by her.(そのペンは彼女によって私に与えられた。)
これを能動態に直すと、
She gave me the pen.(彼女はそのペンを私にくれた。)
または、
She gave the pen to me.(彼女はそのペンを私にくれた。)
です。
能動態では目的語だったthe penが受動態では主語になっています。能動態でgiveを使った場合はmeとthe penの2つが目的語ですから、
I was given the pen by her. (そのペンは彼女によって私に与えられた。)
このように主語をIにして受動態にすることもできます。
能動態の目的語が受動態のときは主語になるのですから、例えば、
I was stolen my credit card by someone.(×)
はダメですが、
My credit card was stolen by someone.
(私のクレジットカードは何者かによって盗まれた。)
はOKです。なぜかというと、steal(盗む)という動詞は目的語をひとつしかとれない動詞だからです。能動態でみると、
Someone stole my credit card.(何者かが私のクレジットカードを盗んだ。)
になります。つまり、stealは目的語をひとつしかとれない動詞ですから能動態にしようとしたとき、
Someone stole me my credit card.(×)
こんなふうに目的語を2つとることはできないわけですね。
ちょっとややこしいのですが、「能動態の目的語が受動態のときは主語になる」、「受動態の主語が能動態の目的語になる」という表裏一体の関係が分れば理解できると思います。
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